timah2

未加工鉱石の禁輸断行その2

こんにちは~もしかして今年初の記事ですかね?

みなさん明けましておめでとうございます~今年もよろしくお願いいたします。^^

今年も引き続きインドネシアの動向について追っかけてまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします!!

さて、昨年2月頃にも掲載した未加工鉱石の禁輸について。当時はインドネシアが未加工鉱石をそのまま輸出することを

禁止する動きがあり、これに対して日本など各国が反発。インドネシア政府としては加工技術をインドネシア企業に根付かせたいということが狙いでした。

ただ問題として、十分に技術を根付かせないままに禁輸を実施してもインドネシア企業は資金面、技術供給面で対応できないという点があります。

現在は禁輸自体は実施されるものの、その具体的な動きについて議論があるそうです。

今回は去年のからの流れを見ながら、本トピックに関して考えていきましょう。

2013年6月には、エネルギー・鉱物省は未加工鉱石の輸出禁止にむけて、ニッケル、マンガン、ボーキサイト、砂鉄、ジルコニウムの5品目について

鉱業契約を結ぶ各社と国内製錬の実施で合意を取り付けました。ただ2014年までに製錬施設の建設が間に合わない(工場の建設には8か月ほど)ほか、採算的に設置自体が難しい品目もあります。

【銅】

1freefort

例えば銅については、米系鉱山大手のフリーポート・インドネシアとニューモント・ヌサ・トゥンガラなどが、採算性の面から製錬施設の設置に合意せず。

そのため2013年8月に、政府はフリーポート・インドネシアへの来年の未加工鉱石輸出を許可。ただし、精錬所を新設できるまでとしました。

2017年までには国内で完全製錬ができるように交渉中。フリーポート・インドネシアは三菱マテリアルなどとの合弁会社スメルティングを通じて国内唯一の銅精錬所を運営しています。

【ニッケル】

riau24_f7y3f_2076

ニッケルは輸出許可が出た企業の増加によって、また2014年の未加工鉱石の輸出禁止に向けて駆け込み需要が増えています。

2013年9月末時点で輸出許可を付与した工業許可証(IUP)事業者数は223社で、昨年末の98社から急増。

2012年ニッケル鉱輸出量は4,108万トン、中国向け3,600万トン、日本向け215万トン

2013年のニッケル鉱の輸出量は27%増の5200万トンにつながるという予測が明らかになっています。

2013年8月には中国がニッケル製錬事業に16億ドル(約1,517億円)規模の投資を検討していることがあり、実際には中国南部の広西チワン族自治区の代表が、

同国の主要企業とインドネシアの国営鉱山アネカ・タンバンと合弁事業を立ち上げます。

日系では三菱商事などが出資するウェダ・ベイ・ニッケルが精錬所の建設に50億米ドル投じる計画も進行中です。

【錫】

timah2

2013年7月の錫の輸出量は前月比42%減6465.95トン。7月1日から、輸出できる錫の純度の下限を99.9%に引き上げ、不純物元素のうち鉛の上限量は0.01%から0.03%に緩めました。

錫の出荷先はシンガポールに全体の55%、台湾、マレーシア、日本を含む計12か国です。

しかし8月には未加工鉱石の輸出税を20%から最大60%へ改定することを検討中で規定を満たせない場合は輸出税がさらに課されます。税率などについては検討段階。

また政府は、8月30 日から錫地金の取引をインドネシア・デリバティブ取引所(ICDX)に限定する政策を導入。

これらの影響で輸出量は9月に前月比88%減の786トン、1~9月は前年同期比3%減の6万8,788トンに落ち込みました。

しかしICDXに登録していない企業が多く取引量が減少していましたが、10 月の登録企業数は規制導入時の12 社から28 社に拡大。取引量は前月比2倍以上の3,020 トンとなりました。

インドネシアの国営錫会社ティマによると年内に錫の取引価格は1トン当たり2万5,000米ドル(約246万円)に上昇する見込み。

10月は新規制に対する対策などにより取引量は伸びているものの、インドネシアからの錫輸出量の減少で、日本を含むアジア各国の電子機器メーカーの原料不足の懸念が高まりました。

10 月のスズ輸出量は前月比3.5倍の2,750 トン。前年同月の1万1,048 トンからは激減、前月比で88%減少していた9月からは大幅に改善。

ただ規制により輸出量が従来の月7,000トンから1,000トンから2,000トンに抑えられます。

錫は電子機器向けのはんだの原料や、食品の包装材などに利用されていて、アジアの一部産業では需要の3分の2をインドネシア産が賄っています。

【石炭】

10月には石炭業界も輸出制限を設けることを検討。こちらは輸出量を制限し、石炭の市場価格の調整および資源枯渇の鈍化を行うことが目的になります。

具体的にはインドネシア石炭協会(APBI)が政府に対して提言。日本はインドネシアから輸入量の2割を頼っているため、安定供給に支障が出る恐れあり。(輸入量は世界で2位。世界輸入量の16%を輸入。)

石炭指標価格(HBA)は2011年の平均が1トンあたり118.4米ドル、2012年は95.5米ドル、2013年1月~8月は85.4米ドルに推移。適性としては95ドル前後だといわれています。

インドネシア政府は2014年の生産量を今年計画の6%減となる3億6,889万トンと見込んでいます。(2011年の世界の石炭輸出量は11億4200万トン、インドネシアは最大の26%。)

【ボーキサイト】

ボーキサイトの販売価格は1トンあたり約30米ドル(約2940円)ですが、精製されたアルミニウムは約1,800米ドルに上昇します。

そのため、インドネシアの既存企業は現在の対策は非常に厳しいものの、ボーキサイトの出荷量は年間4,500万トン規模で、将来的には政府の意向に賛成であり、国内精製を促進させる意義は大きいと考えています。

 

エネルギー・鉱物相のタムリン鉱物石炭局長は10月23日、条件付きで鉱石輸出許可を2017年1月14日まで延長する意向を明らかにしました。

鉱石・石炭採掘法(法律09年第4号)と実施規則である政令12年第24号において14年1月までに未加工・未精錬炭鉱の輸出を禁止し、国内に精錬工場の設置を促進、鉱業部門の川下産業を強化する予定でした。しかし、下記の輸出許可の条件を定めることで、輸出に関する規定を緩めます。

輸出許可の条件は下記になります。

・精錬工場建設に関する事業家調査を終了している

・製錬用鉱石の備蓄が30年分以上ある

・精錬工場建設の投資額に応じた保証金を国内口座に置くこと

国内で鉱業事業許可をもつ企業は数千社ありますが、上記の条件を満たす企業は125社で、うち97社はすでに製錬工場の建設に関する事業家調査を実施、

28社は工場建設に着手済みです。

 

11月には2014年1月から未加工鉱石の輸出が禁止されるためインドネシアから海外への一部鉱物の出荷が大きく拡大しています。

ボーキサイト鉱石の1~9月の輸出量は4,260万トン。12年の4割を上回ります。

鉄鉱石も同時期に1430万トンとなり、2012年よりも37%増。

エネルギー・鉱物省によると、2014年の鉱石生産量は禁輸で最大98%減少するといわれています。

ボーキサイトは2012年の4700万トンから100万トン、ニッケル鉱が4,700万トン以上から900万トン、鉄鉱石が1,500万トンから1000万トン。

結局2014年1月を迎えたものの、鉱山の生産縮小による解雇を最小限にとどめるため、輸出を認める鉱業製品の条件(純度など)を緩和する規定を施行すると明らかにしました。

銅鉱や鉄鉱石の品位を選鉱で高めた精鉱の輸出は認めることになりました。銅の純度は現行の99%から15%に。

輸出可能な工業製品純度の改正案(一部)

砂鉄(銑鉄)90%→58%

ニッケル銑鉄6%→4%

ニッケル99%→93%

鉄鉱石(なし)→62%

上記を見ていると、徐々にではありますが、政府側も企業の対応可能性に応じて未加工鉱石ではないにしても、加工鉱石の条件を緩め、輸出の許可を下しているようです。

しかし銅の純度緩和などにも言えますが、結局現在対応できるレベルの純度にまで下がってしまったため、インドネシアの鉱石加工技術の発展速度はかなり下がりそうです。

まだ今年から本規定が施行されたばかりですので、また時期を見て更新させていただきます。

英語関連記事:

http://en.bisnis.com/articles/china-prepares-us$1-dot-6-billion-for-smelter-construction

http://www.thejakartaglobe.com/business/tin-sales-from-indonesia-drop-most-in-18-months-on-purity-rules/

http://www.thejakartapost.com/news/2013/08/29/ri-may-relax-2014-ore-export-ban-with-a-catch.html

http://en.bisnis.com/articles/coal-export-restrictions-promoted

http://www.thejakartapost.com/news/2013/11/08/mineral-exports-jump-raw-material-ban-looms.html

http://en.indonesiafinancetoday.com/read/37301/Nickel-Ore-Export-May-Hit-52-Million-Tons

インドネシア語関連記事:

http://www.bisnis.com/apbi-dukung-pembatasan-ekspor-batu-bara

http://energitoday.com/2013/08/16/ekspor-bijih-mineral-dilarang-penerimaan-negara-dari-sektor-tambang-turun-20/

http://us.bisnis.news.viva.co.id/news/read/436110-freeport-pasok-konsentrat-dua-smelter-indonesia

http://www.tribunnews.com/bisnis/2013/10/22/pembatasan-ekspor-bijih-mineral-menunggu-masa-transisi

http://bisnis.liputan6.com/read/791248/bantu-pengusaha-pemerintah-akan-revisi-aturan-ekspor-mineral

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s